介護職の転職で給与と休日をどう比較する?

執筆:くらしと給料 運営窓口 / 更新:

給与は下げたくない。でも、休みも増やしたい。転職先を探すとき、どちらを優先すればよいか迷うことがあります。

まずは「守りたい条件」と「相談できる条件」を分け、その理由を書いてみましょう。給与か休日かを一つだけ選ぶ必要はありません。この記事では、求人を見る前に自分の優先順位を整理するための手順と記入例を紹介します。

最初に「今の何を変えたいか」を書く

「もっとよい職場へ行きたい」だけでは、求人のどこを見ればよいか決めにくくなります。今の生活や働き方で、変えたい場面を一つ思い出してみてください。

たとえば「休みが欲しい」の中身が「特定の曜日に休みたい」なら、年間休日の多さだけでは希望を満たせない場合があります。条件の数字と、その条件で実現したい生活をセットにして考えます。

給与の希望は、額面と手取りを混ぜずに整理する

生活費を考えるときの手取り額と、求人票に記載された額面の給与は、そのまま比較できません。現在の給与明細を参考に、基本給や手当などの支給額と、実際の振込額を別々にメモしましょう。

「最低でも月〇万円は必要」と書く場合も、手取りなのか額面なのかを明記します。手取りは控除などによって変わるため、希望する手取り額を、そのまま求人の月給の下限に置き換えないようにしてください。

賞与や残業代を含む年収だけでなく、普段の月に見込める給与も確認します。賞与が未確認なら確定額として扱わず、毎月の収入と分けておきましょう。

給与明細を、基本給と手当に分けて整理する →

休日の希望は「日数」と「取り方」に分ける

年間休日が多いことと、自分が休みたい日に休めることは別です。次の中から、自分が大切にしたい項目を選んでみましょう。

求人の休日数を比べるときは、有給休暇を含めた説明かどうかなど、数え方も確認します。夜勤明けについても、休日との区別をシフト例で確かめましょう。数字だけで自分の過ごし方を決めつけないことが大切です。

条件を3つに分ける記入ワーク

1.守りたい条件

満たされないと働き続けることが難しい条件です。「なんとなく希望すること」ではなく、なぜ必要なのかも書いてみます。

2.できればかなえたい条件

満たされるとうれしいものの、仕事内容やほかの条件によっては相談できることです。すべてを「必須」にする前に、一度分けてみてください。

3.情報が足りず、まだ判断できない条件

給与の内訳、夜勤の回数、実際の通勤時間など、分からないことを集める欄です。「条件が合わない」と「まだ確認していない」は分けて残します。

記入例:予定を立てやすくしたい方の場合

以下は架空の例です。誰にでも当てはまる優先順位や、推奨する給与水準を示すものではありません。

【今の働き方で変えたいこと】
休日数だけでなく、翌月の予定を早めに立てられるようにしたい。

【守りたい条件】
勤務できない時間帯があるため、対応できるシフトか事前に確認する。毎月の収入が生活の見通しと合うことも確認する。

【できればかなえたい条件】
通勤は片道30分程度。年間休日は現在より増えるとうれしい。

【まだ判断できないこと】
候補先のシフト確定日、自分に適用される手当、勤務時間帯ごとの通勤時間。

この方の場合、まず聞きたいのは年間休日の数だけではなく、シフトの確定時期と勤務できる時間帯です。「給与より休日を優先」と大きく決めるより、確認する項目が具体的になります。

条件がぶつかったら「何と何を交換するか」を確かめる

たとえば「額面月給は1万円高いが、夜勤が月2回多い」という架空の候補があるとします。この場合は、給与差だけでなく、夜勤の時間帯、通勤、休み方が自分の希望と合うかを確認します。

逆に「月給は低いが年間休日が多い」候補でも、賞与を含めると年間額が違って見えることがあります。基本給・手当・夜勤回数・賞与の条件をそろえてから比べましょう。

単純な点数だけで順位を決めると、守りたい条件を満たさない候補が上位になることもあります。まず守りたい条件を確認し、そのうえで、できればかなえたい条件を比較する順番がおすすめです。

求人ごとの条件を、同じ表で比較する →

「休みを増やす」以外に、時間を確保できるか

自宅で過ごす時間を増やしたいなら、通勤も確認したい項目です。休日数が同じでも、通勤時間が短くなれば、出勤日の生活の組み立て方が変わるかもしれません。

ただし、地図上の最短時間だけで判断せず、早番や遅番の時間帯で移動できるか、待ち時間や乗り換えを含むかをそろえて考えましょう。

片道30分と60分の通勤時間を、月・年で比べる →

スマホのメモ帳に書くなら、この6項目

① 今の働き方で、一番変えたいこと:
② 守りたい条件と、その理由:
③ できればかなえたい条件:
④ 相談できる範囲:
⑤ まだ分からない条件:
⑥ 次に誰へ、何を確認するか:

全部を一度に埋めなくても構いません。まず①と②を書き、気になる求人を見つけたら⑤を増やしていきましょう。面接などで説明を受けた後に見直すと、自分の希望と求人の条件を混同しにくくなります。

希望を伝えるときは、できる範囲も添える

「シフトは相談したいです」だけでなく、「この時間帯なら勤務できます」「この曜日は難しいですが、それ以外は相談できます」のように、できることと難しいことを分けて伝えます。

相手の「相談可能」という説明は、希望がすべて認められたという意味とは限りません。自分の具体的な条件で働けるか、必要な確認を残しておきましょう。

編集:くらしと給料(運営:株式会社renewcareer)。作成日:2026年10月9日。記入例と金額は架空のもので、特定の働き方や求人を推奨するものではありません。