通勤30分と60分、年間の差は?
条件が気になる職場があるけれど、今より通勤が長くなる。月給や休日は比較できても、通勤の違いをどう考えればよいか迷うことがあります。
片道30分と60分では、1往復で1時間の差があります。月20往復なら月20時間、年間240往復なら年240時間の差です。ただし、これは毎回同じ時間がかかると仮定した計算例です。自分の出勤回数と、実際の時間帯に合わせて考えてみましょう。
通勤時間は「家を出てから職場に着くまで」でそろえる
一方は電車に乗っている時間だけ、もう一方は徒歩や待ち時間まで含む時間では、公平に比べられません。比較するときは、出発点と到着点、含める時間をそろえます。
- 自宅から駅・バス停・駐車場までの移動。
- 電車やバスの乗車時間と、待ち時間・乗り換え。
- 降車後、職場の入口までの移動。
- 車の場合は、駐車場から職場までの徒歩。
ここでの通勤時間は、生活の予定を考えるための時間です。労働時間や賃金の扱いを判定するものではありません。着替えなど就業前後の準備にかかる時間も把握したい場合は、通勤とは別の欄に記録しましょう。
片道30分と60分を、月・年で比べる
次の表は、往路・復路ともに同じ時間がかかり、毎月20往復、年間240往復すると仮定した例です。介護職の標準的な出勤回数を示すものではありません。
| 比較項目 | 片道30分 | 片道60分 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1往復 | 1時間 | 2時間 | 1時間 |
| 月20往復 | 20時間 | 40時間 | 20時間 |
| 年間240往復 | 240時間 | 480時間 | 240時間 |
年240時間の差は、24時間で割ると10日分に相当します。ただし、休日が10日増えるという意味ではありません。毎回の通勤時間の差を、年間で足した数字です。
実際の年間回数は、休暇や勤務形態などによって変わります。月20往復を12か月分としてよいか分からない場合は、まず普段の1か月で比較し、年間の数字は仮定として扱いましょう。
自分の条件で計算する方法
行きと帰りが同じ長さなら、次の式で計算できます。
月の通勤時間(時間)
=片道の通勤時間(分)×2×月の往復回数÷60
たとえば片道45分、月18往復なら「45×2×18÷60」で月27時間です。片道30分、同じ月18往復なら18時間なので、差は月9時間になります。
行きと帰りで時間が違う場合は、「行きの分数+帰りの分数」を使います。行き40分・帰り55分、月18往復なら「(40+55)×18÷60」で月28時間30分です。
夜勤がある場合は「勤務日数」と「往復回数」を分ける
日付をまたぐ夜勤でも、出勤して翌日に帰る移動が一組なら、通勤は1往復として数えます。シフト表の日数や勤務の数え方を、そのまま通勤回数に置き換えないようにしましょう。
たとえば、日勤で12往復、夜勤で4往復する月なら、通勤は合計16往復です。さらに研修などで別に出勤する日があれば、その移動も必要に応じて加えます。
早番・日勤・遅番・夜勤で通勤時間が大きく変わる場合は、勤務区分ごとに「1往復の時間×回数」を計算して合計すると、実際の予定に近づけられます。
地図の所要時間だけで決める前に
早番・遅番の時間帯に移動できるか
日中の検索では通える経路でも、始発前や終電後では同じ方法を使えない場合があります。応募先の勤務開始・終了時刻を確認してから、その曜日と時間帯で経路を調べましょう。
混雑や乗り換えをどう見込むか
同じ片道45分でも、座って移動できる場合と、徒歩や乗り換えが多い場合では感じ方が違うことがあります。普段の所要時間と、余裕をもって出発する場合の時間を分けてメモしておくと、予定を考えやすくなります。
交通費や駐車場代の自己負担があるか
求人票に通勤手当がある場合でも、自分の経路・交通手段が対象になるか、支給額や上限がどうなるかを確認します。車通勤なら、駐車場の利用条件や料金も確認したい項目です。
燃料代、運賃、駐車場代などの見込み額と、勤務先から支給されると確認できた額を分けて整理します。支給条件が未確認なら、自己負担を0円とは決めないでおきましょう。
月給が高い職場と、通勤が短い職場を比べるには
まず、月給に含まれる夜勤回数や手当、年間賞与などをそろえます。そのうえで、給与の差と通勤時間の差を別々に並べてみましょう。
たとえば、ほかの給与条件が同じで、ある求人は額面月給が1万円高いものの通勤が月20時間長くなると仮定します。この場合は「月1万円の額面差」と「月20時間の時間差」を見ながら、自分にとって大切な条件を考えます。
額面の差がそのまま手取りの差になるわけではありません。また、通勤時間を給与で割って、労働時間に対する時給と同じものとして扱わないようにしましょう。仕事の内容、勤務時間帯、休日、教育体制も含めて判断材料をそろえます。
スマホのメモ帳で整理するなら
候補ごとに次の項目を記録すると、分からない点を確認しやすくなります。
職場名・確認日:
想定する勤務時間帯:
行きの時間: 分
帰りの時間: 分
月の往復回数: 回
月の通勤時間: 時間 分
移動手段・乗り換え:
交通費・駐車場代の見込み:
確認できた通勤手当:
まだ分からないこと:
出勤回数が分からなければ、「月18往復の場合」「月20往復の場合」のように複数の仮定で比べることもできます。予想と、応募先に確認できたことを分けて残してください。
編集:くらしと給料(運営:株式会社renewcareer)。作成日:2026年10月9日。時間・金額・出勤回数は仮定に基づく計算例です。実際の勤務条件、経路、運行情報に合わせて確認してください。